アロマテラピーとは何?と聞かれたら、どう答えますか?
この記事では、アロマテラピーの基礎についてお話ししています。
アロマテラピーとは日本語で「芳香療法」と訳されています。香りを使って心と体のバランスを取っていく方法で、イギリス式とフランス式があります。
フランス語ではアロマテラピーですが、英語だとアロマセラピー。
どちらも同じものですが、楽しみ方はちょっと違いがあります。
アロマテラピーはやけどから始まった!?
ここで、ちょっとアロマテラピーの始まりについてお話したいと思います。
芳香植物は数千年前、古代からすでに使われていましたが、その薬効が認められて「アロマテラピー」と呼ばれるようになったのはごく最近のことなのです。
それは1930年代。フランスの化学者、ルネ・モーリス・ガットフォセという人が香料の実験中にやけどをしてしまいます。
火傷した手をラベンダーの精油につけたところ、傷の治りが早かったため、これは治療的な効果があるのでは?と研究が始まりました。
それが近代のアロマテラピーの始まりなのです。
その後フランスでは、第2次世界大戦とインドシナ戦争に従軍したジャン・バルネ博士が、精油の薬理作用に着目して、精油から作った薬剤を治療に使いました。
ガットフォセからジャン・バルネ博士までの流れを踏まえ、精油の薬理作用や効能に着目して使われるアロマテラピーを「フランス式」と呼ぶのです。
そしてヨーロッパ各地に広がっていく途中で、イギリスでは少し違った発展をします。
マルグリット・モーリーというオーストリア出身の生化学者が、精油を植物油に希釈してマッサージをするという方法を編み出します。
主に美と健康を増進するために、リラクゼーション目的で使われるアロマテラピーであり、これを「イギリス式」と呼びます。
これが2つのアロマテラピーの起源。
すなわち、精油の薬理作用に注目し、治療的に使われるのがフランス式、リラクゼーション目的で美や健康の増進のために使われるのがイギリス式のアロマテラピーです。
日本で一般的にアロマテラピーというとイギリス式を指すことが多いです。
ちなみに「アロマテラピー(Aromatherapie)」という言葉は、ガットフォセの造語です。
↓興味のある方は是非。ガットフォセの著書です。
精油とは高濃度の植物のエキス
アロマテラピーで使う精油は、エッセンシャルオイルとも呼ばれます。
- ポプリオイル
- フレグランスオイル
などは合成香料であり、精油とは全く違うものです。
ここで注意が必要なのが「アロマオイル」という名称です。
私はメディカルアロマ講師ですが、授業で精油について教える時にアロマオイルとは言いません。
精油、もしくはエッセンシャルオイルといいますので、アロマオイルというのは正式な名前ではないのです。
しかし、一般的にはアロマオイルという名称が通っていることもあり、このサイトでも便宜的にアロマオイルといっている場合がありますが、本来は違うと言うことを覚えておいてください。
精油の特徴
精油は100%天然で、何も足さない、引かない、手を加えていないことが条件です。
- 葉
- 花
- 茎
- 根
- 木部
- 樹脂
などから抽出された、植物が持っているエキス。
- 芳香性(香りがする)
- 揮発性(空気に蒸発しやすい)
- 脂溶性(油に溶ける)
という特徴を持っています。
また、間違えやすいのですが、精油は油ではありません。
主に炭素と水素から出来ている、有機化合物です。
精油はまたはエッセンシャルオイルが正式名称です。購入するときは偽物と間違わないように、
- 学名
- 抽出部位
- 抽出法
などが明記されていることを確認しましょう。
初めての精油を買うときのポイントについては、こちらの記事でも詳しく説明しています。
まとめ:アロマテラピーにはイギリス式とフランス式がある
アロマテラピーは、いい香りを嗅いでリラックスするもの、と思っている方が多いと思いますが、イギリス式とフランス式、2つの楽しみ方がある、というのをお分りいただけたと思います。
どちらの楽しみ方も良さがありますので、このブログでさらに詳しく解説していきます。