アロマテラピーで使う精油には、禁忌といって「この精油はこういう場合に使ってはいけませんよ」という禁止事項があります。
精油は薬ではありませんから、それほど強力な作用はないものの、体調によっては合わない場合があるので注意が必要なんです。
女性の場合、一番気をつけたいのが妊娠中の禁忌です。奥様が使うときに危険が内容に、注意してください。
女性の不調を改善する精油
精油の中には女性の不調を整えてくれるものがいくつかあります。
生理痛を和らげたり、生理のリズムを整えてくれる精油。
それは、女性ホルモンと似た働きをする成分が入っているからなのですが、生理を正常にするということは、子宮の中のものを押し出す働きがあるということ。
- エストロゲン様作用
- 通経作用
- ホルモンバランス調整作用
などがある精油は、妊娠中には使えません。
<妊婦さんNGの精油>
- クラリセージ
- アニス
- スターアニス
- フェンネル
- サイプレス
- ローズ
- ゼラニウム
など。
ただし、香りを楽しむくらいでお腹の赤ちゃんに何かあることはまずありません。
マッサージに使うなど、身体に塗る方法は控えてください、ということです。
ケトン類を含む精油
ケトン類には神経毒性があります。
ただし、そんなに危険な成分ではありません。健康な成人にとってはどうってことのない成分ですから、安心してください。
でも、乳幼児はちょっと違います。まだ神経が発達途中なので、なるべく使わない方が良いとされています。
妊婦さんも同様。お腹の赤ちゃんへの影響を考えて使用を控えてください。
ここでいう「使う」とは、オイルなどで薄めて肌に塗ることです。皮膚から浸透して、神経に影響を与えることを防ぐため、マッサージなどには使わないでください。
香りを嗅ぐくらいなら問題ありませんから、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
とはいえ、赤ちゃんに強い香りは必要ありませんし、妊婦さんも香りには敏感になっているはず。
いつもと体調が違いますから、濃い香りは避けた方がいいでしょう。
<ケトン類を含む精油>
- ローズマリー・カンファー
- ローズマリー・シネオール
- ペパーミント
- アルベンシスミント
- セージ
- ラベンダー・ストエカス
- ラベンダー・スピカ
妊娠中、授乳中はアロマをお休みした方が無難
日本では今のところ、通常のアロマテラピーの楽しみ方で、重篤な事故が起きたという報告はありません。
ですから、香りを嗅ぐ程度ですぐに何か事故が起きるとは考えにくいです。
ただ、妊娠中も授乳中もいつもとは体調が違います。
香りを嗅いで少しでも気分が良くなるならいいのですが、いつもは好きな香りでも受け付けなくなってしまうのが妊娠中の体調。
私もつわりを何とかしたいと思って、グレープフルーツの精油を嗅いだのですが、余計に気持ち悪くなってしまった、という経験があります。
いつもとは体調が違うのだということを忘れずに、妊娠中、授乳中は少しアロマテラピーをお休みした方がいいかもしれないですね。