ラベンダーにはいくつもの種類があるのですが、中でも基本中の基本である、ラベンダー・アングスティフォリアの効能や使い方をご紹介します。
とっても用途の多い精油なので、初めて買う時にもおすすめの精油ですし、これ1本あったら本当に色々なことに使えるんですよ。
ラベンダー・アングスティフォリアの基本情報
- 学名 Lavandula angstifolia/Lavandula officinalis/Lavandula vera
- 科名 シソ科
- 抽出部位 花穂
- 成分 リナロール、酢酸リナリル、ラバンジュロール、ゲラニオールなど
ラベンダーは芳香剤くさい・・・なんて思っている方がいたら、ぜひ本物のラベンダーの香りを嗅いで欲しい!
というのも、私も昔はラベンダーがあまり好きではなかったからです。
ラベンダーの合成香料って、何だか甘ったるくってくさい!と思ってました。香りが強すぎるんですよね。
でも天然のラベンダーの精油を嗅いだら・・・その奥深いフローラルな香りに驚き、本物の香りってこんなに素晴らしいんだ!とすっかり惚れ込んでしまいました。
だからまだ本物の香りを嗅いだことの無い方は、ぜひアロマショップなどでラベンダーの香りを試してくださいね。
真正ラベンダーとも呼ばれます
ラベンダー・アングスティフォリアは「真正ラベンダー」と呼ばれることもあります。
ラベンダーは品種の多い植物なので、購入する時には注意してくださいね。
必ず、学名を確認することです!
私は以前、「ラベンダー」とだけ書かれている精油をインターネットで購入したのですが、届いたものは思っていた香りとほど遠く・・・ラベンダー・アングスティフォリアではない、別のラベンダーだったのです。
学名を確認すれば良かったんですけど、「ラベンダー」という言葉に騙されてしまったんです。
皆さんもこんな失敗をしないように、
- ラベンダー・アングスティフォリアまたは真正ラベンダーと書かれている
- 学名がLavandula angstifolia/Lavamdula officinalis/Lavandula vera
であることを確認してから購入してくださいね。
アロマテラピーの研究が始まる契機になった精油
芳香植物は古代から使われていましたし、香料の歴史も古いです。
でも、「アロマテラピー」として本格的に香りの研究が始まったのは20世紀に入ってから。
フランスの化学者、ルネ・モーリス・ガットフォセという人が、香料の実験中にやけどをして、ラベンダーの精油に手をつけたところ、治りが早かったことから、精油には何らかの薬理作用があるのでは?ということで研究が始まったんですね。
だから、
- この時ガットフォセがやけどをしなかったら
- ラベンダーの精油に手を付けていなかったら
アロマテラピーって今頃どんな展開になっていたんでしょうね。
ちなみに、ガットフォセはこんな本を出しています。「アロマテラピー」という言葉はガットフォセの造語なんですよ。
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感想(2件)
ラベンダー・アングスティフォリアの禁忌
ラベンダー・アングスティフォリアには通経作用(生理を正常にする働き)がありますので、妊娠初期には使わないでください。
気持ちをリラックスさせる華やかな香り
ラベンダー・アングスティフォリアの一番の働きは、リラックス作用、鎮静作用だと思います。
優しいフローラルな香りは心を落ち着かせて気持ちをほぐしてくれます。
今日はちょっと嫌なことがあって気持ちが疲れているとか、1日頑張りすぎたせいでなかなか寝付けないとか、うまくリラックスできないという時に使ってみてください。
寝る前の芳香浴に
香りを楽しむ方法を「芳香浴(ほうこうよく)」といいます。
アロマポットやアロマディフューザーを使うこともありますが、ティッシュ1枚あれば香りは楽しめます。
ティッシュにラベンダー・アングスティフォリアを1〜2滴たらして枕元に置きます。
横になってゆっくりと深呼吸をし、香りを楽しんでください。
何も考えず、呼吸することだけに意識を集中します。頭が空っぽになって、リラックスできますよ。
ラベンダーだけでなく、他のアロマとブレンドするのもおすすめです。
- ラベンダー・アングスティフォリア 1滴
- オレンジスイート 2滴
をティッシュたらして、同じように置いてみてください(割合は好みで変えてみてください)。
女性の不調にも役立つ精油
女性はストレスに弱い生き物です。
ですから、疲労やストレスによって女性ホルモンのバランスが乱れ、同時に生理のリズムまで乱れてしまうことも。
そんな時には、ラベンダーのやさしい香りで心をほぐしましょう。
ラベンダー・アングスティフォリアには通経作用といって生理のリズムを整える働きもあるので、ストレスによってリズムが乱れてしまっている人には最適なのです。
寝る前のリラックスタイムにラベンダーで芳香浴をして、イライラや心の不安を和らげてください。
痛みを和らげるので、肩こりや筋肉痛にも
ラベンダー・アングスティフォリアには鎮痛(ちんつう)作用といって痛みを和らげる働きがあります。
痛みを和らげる精油は割とシャープな香りのものが多いのですが、こんなにフローラルなやさしい香りの精油でも痛みにいいんですね。アロマってとても不思議。
- 生理痛
- 筋肉痛
- 神経痛
- 肩こり、腰痛
- 頭痛
- 胃痛
などにいいでしょう。
肩こり用ジェルを作ってみよう
私がよく作り、肩こり・腰痛に使うアロマジェルです。
- 水溶性ジェル 小さじ1
- ラベンダー・アングスティフォリア 2滴
- レモングラス 1滴
これをよく混ぜて、気になるところに塗ります。
レモングラスには血管拡張作用があるので、血行を良くするためにブレンドしています。
なぜオイルではなくてジェルを使うかというと、その方が皮膚への浸透がいいから。
しかもべたつかないので、塗った後にすぐ服やパジャマが着られる。しかも、汚れない。
もしマッサージをしたい場合は、このジェルを塗った後にオイルを塗ってマッサージするといいですよ。
水溶性ジェルはこちらを使っています。
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少し硬めなので、精製水かフローラルウォーターで好みのゆるさにしてから使っています。
やけどや日焼けに。スキンケアにもいい精油
ラベンダー・アングスティフォリアはスキンケアんも使える精油です。万能タイプなので肌質を選ばず使えますが、
- 抗炎症作用
- 抗菌作用
があるので、ニキビや肌荒れにもいい精油です。
また、やけどに使えるので、日焼け後の肌のケアにも◎。
火傷は軽いものならラベンダー・アングスティフォリアがあれば十分。
例えば、料理をしていてうっかりフライパンに触れてしまったとか。油がはねたとか。
小さなやけどですが、ちょっとピリピリ痛いですよね。
そんな時私は、ラベンダー・アングスティフォリアの原液を数滴患部に塗ります。
すると痛みがスーッと引いてきて、治りも早いんです。
精油は、原則として原液は使いませんが、ラベンダー・アングスティフォリアはとても優しいアロマなので原液を塗っても大丈夫。
※ただし、自己責任でお願いします。普段のスキンケアやトリートメントで原液を使うことはありません。
手作り化粧水のレシピ
私は乾燥肌&敏感肌ですが、手作りの化粧水でコットンパックをすることもよくあります。刺激の少ない化粧水ですよ。
◆材料(出来上がり100ml)
- グリセリン 5ml
- ラベンダー・アングスティフォリア 5滴
- ローズウッド 5滴
- マンダリン 5滴
- パルマローザ 5滴
- 精製水 95ml
- ボトル 150〜200mlくらいの容量
◆作り方
- ボトルにグリセリンを入れます。
- 精油を加えます。順番はどうでもかまいません。入れたらよく振り混ぜてください。
- 最後に精製水を加え、蓋をしてよく混ぜます。
グリセリンは小さじ1ですが、もしべたつきを感じるならもっと少なくてもいいと思います。グリセリンは保湿剤ですが、多すぎると少々べたつきます。
精油を溶かすために入れているので、たくさん入れすぎないようにしてくださいね。
精油の割合は好みですが、今回は均等にしてみました。
香りを嗅いで、自分の好みの精油を増やしてみてもいいかもしれません。
日焼け後のアロマジェル
うっかり日焼けをしてしまった!というときは、慌てずにまず冷やすことがとても大切です。
冷やして熱がとれてきたら、ラベンダーのジェルを塗って炎症を抑えましょう。
◆材料
- 水溶性ジェル 小さじ1
- ラベンダー・アングスティフォリア 2滴
これをよく混ぜて日焼けをしたところに塗ってみてください。
たくさん作りたいときは量を2〜3倍に増やしてみてください。
虫除けスプレーも作れちゃう
ラベンダー・アングスティフォリアには虫除けの働きもあるので、これでスプレーを作っておけばお網戸などにシュッシュと一吹きで虫除けが出来ますよ。
◆材料
- 無水エタノール 5ml
- ラベンダー・アングスティフォリア 10滴
- レモンユーカリ 10滴
- 精製水 95ml
◆作り方
- スプレーボトルに無水エタノールを入れます。
- そこに精油を加えてよく振り混ぜます。
- 精製水を加え、蓋をしてさらによく混ぜます。
香りがいいので、ルームスプレーも兼ねて虫除けしちゃいましょう。
手が洗えないときの抗菌スプレーとしてもおすすめ
ラベンダー・アングスティフォリアの抗菌作用を利用して、ちょっと手を拭きたいなとか、肌を清潔にしたいというときのスプレーとしても、1本持ち歩いていると便利ですよ。
◆材料
- 無水エタノール 少々
- ラベンダー・アングスティフォリア 10滴
- 精製水 50ml
◆作り方
- スプレーボトルに無水エタノールを入れます。
- そこに精油を加えてよく振り混ぜます。
- 精製水を加え、蓋をしてさらによく混ぜます。
これで抗菌スプレーの出来上がり。
例えば食事の前に手を拭きたいけどおしぼりがない、とか。このスプレーを手に吹きかけて良くなじませます。
これだけでOK。
香りもいいのでボディミストとして使ってもいいですし、色々便利なので化粧ポーチに1本いかがでしょうか。
色々なメーカーのラベンダーを試してみて欲しい!
ラベンダー・アングスティフォリアは、メーカーによっても産地によっても結構香りが違います。
私はブルガリア産の華やかな香りが好きですが、穏やかなフランス産がいいという人もいますね。
こればっかりは好みですので、色々なラベンダーを試してみて欲しいと思います。
▼▼最初は小さなサイズがおすすめ▼▼
精油はワインみたいなもので、その年の気候によってもとれた地域によっても微妙に香りが違うんです。
だから、同じメーカーのものでもロットが違えば香りが違う。
これが天然、ということですよね。
天然のものだから、全く同じ香りって作れない。だから、色々試すのが楽しいんです。
なぜか我が家には、ラベンダーだけで4本くらいあるのですが、気分に合わせて使っていますよ♪
皆さんも、色々なラベンダーを嗅いでみてくださいね。